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本講座について

 公益財団法人住友電工グループ社会貢献基金のご支援の下、名古屋大学 未来社会創造機構、高等研究院、工学研究科、医学系研究科からのご協力も賜わり、2021年4月1日に開設されました。本講座では、最先端量子センサである量子ドット(QDs)や蛍光ナノダイヤモンド(FNDs)と最先端がん治療法である光免疫療法(PIT)を融合することで、PIT抗体薬剤の高感度な可視化とナノ粒子化によりPITの治療効果向上、及び診断機能を有する新規量子ナノがん光免疫療法(Quantum nano cancer Photoimmunotherapy : QPIT)の開発に取り組みます。そして、先ずは難治性がんである肺がんをターゲットにして治療効果の検証とそのメカニズム解明を目指します。更に、QPITという先駆的医工連携技術を開発することに加え、その成果をダイレクトに臨床に繋げるトランスレーショナルリサーチにも取り組んでいきたいと考えています。

量子ナノ抗体薬剤の研究開発
量子ドットや蛍光ナノダイヤモンドなどの量子センサに近赤外照射によりがん細胞を死滅に導く抗体薬剤を結合させた量子ナノ抗体薬剤の開発に取り組みます。

がん細胞リアルタイムイメージングシステムの開発
量子センサの蛍光特性を生かし、生体内でのがん細胞高感度リアルタイムイメージングシステムを開発することで、これまで困難であった極めて微小ながん組織の検出・診断に取り組みます。

量子ナノがん光免疫療法(QPIT)の開発と臨床応用
量子ナノ抗体薬剤の効果を細胞レベル、生体レベル(小動物対象)で検証するとともに、生体深部のがんに対する治療方法を構築します。更に、患者由来のヒト検体を用いた有効性を検証することで、臨床応用に取り組みます。

研究内容